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【001610】 「トワイライトエクスプレス」乗車レポ(8/14〜8/15)・そのH
2003/9/23(火)11:38 - 無加川のニジマス ()

 「トワイライト」が五稜郭駅に到着する前の七重浜駅付近で、
私は、サロンカーから自分の寝台がある9号車の乗降口のデッキ
付近の乗務員室の前に移動しました。「トワイライト」が五稜郭
駅の3番線ホームに停車すると、私は、車掌さんにドアを開けて
もらってからホームに降り立ち、ホームの先端へ向かいました。
まもなく、函館運輸所に所属する「北斗星」色の青いDD51の重
連が、ゆっくりと「トワイライト」の客車に近付き、係員の誘導
で、電源車・カニ24の前に連結されました。ここから終着の札幌
駅までは、「北斗星」色の青いDD51が重連で「トワイライト」
を牽引するのです。ちなみに、この日、下りの「トワイライト」
を札幌まで牽引したDD51の重連は、先頭が1102号機で、次位が
1140号機でした。DD51の重連が「トワイライト」と連結してか
ら間もなく、「トワイライト」が停車しているホームの向こう側
の下りホームを、青いDD51の重連に牽引された札幌行きの「夢
空間北斗星」が通過していきました。4年前の乗車時には、札幌
行きの下り「カシオペア」が通過するのを見ました(その年は、
「カシオペア」が運転を開始した年であり、デビューしたばかり
の「カシオペア」を初めて見ました)。私が「夢空間」を見たの
は、今回が初めてですが、最後尾のダイニングカーの展望室部分
が特に印象的でした。「夢空間北斗星」の通過を見てから車内に
戻ると、午前4時42分に、「トワイライト」は、DD51の重連の
牽引で五稜郭駅を発車し、北海道の大地を、終着の札幌駅を目指
して走り出しました。五稜郭機関区と青函派出所では、たくさん
のDD51やDF200、それにED79やEH200が休んでいるところ
が見えました。七飯駅を通過すると、下り線の勾配緩和のために
高架方式で建設された「藤城線」(通称)に入り、しばらく進む
と、新峠下トンネルを抜けます。すると、車窓左側に、小沼の水
面が見えてきました。いよいよ、道南の景勝地・大沼国定公園に
に差し掛かってきたのです。やがて、大沼駅を通過し、駒ヶ岳・
東山経由のメイン線へと入ると、今度は、車窓右側に、大きな水
面が見えてきました。大沼です。この大沼国定公園には、大沼、
小沼、蓴菜(じゅんさい)沼と、3つの湖があるとのことです。
そして、大沼の湖面の向こうには、駒ケ岳の美しい雄姿が見えて
きました。五稜郭駅を発車した直後に、夜が完全に明けたので、
私は、大沼国定公園の景色を車窓から撮影しようとしましたが、
カメラの電池が切れたために、旅行前に買っておいた予備の電池
への交換とカメラの日付合わせに手間取ってしまい、大沼国定公
園の景色を撮影するチャンスを逃してしまいました。そうこうす
るうちに、「トワイライト」は、駒ヶ岳の西側の山麓を周るよう
に走り続け、やがて、駅弁の「いか飯弁当」で有名な森駅を通過
しますが、その直前、私は、今回の旅行で持参してきた、桜井寛
氏の「日本縦断個室寝台特急の旅」を手に、1号車の乗務員室の
ドアをノックしました。そして、車掌さんに、「函館本線の内浦
湾に沿って走る森−長万部間で、内浦湾に沿って走る区間には、
海側に線路がカーブする箇所が多いらそうですけど、1号車の海
側の乗務員室の窓から、海側にカーブする箇所を行く『トワイラ
イト』の全編成を撮影したいのですが、よろしいでしょうか」と
頼んでみました。実は、その桜井さんの本の「トワイライト」乗
車記の章のグラビアのページには、「朝日を浴びて函館本線を快
走する」のキャプション入りの写真があったのですが、その写真
は、函館本線の内浦湾に沿って走る森−長万部間のいずれかの区
間の海側に線路がカーブする箇所にて、1号車の内浦湾側の乗務
員室の窓から、カーブに差し掛かった「トワイライト」の機関車
から2号車までの全編成を撮影したというものでした。その本の
例の写真を車掌さんに見せると、車掌さんは、「その写真は、お
そらく、石倉−落部−野田生間のどこかで撮影されたものじゃな
いかと思いますが」と答えてくれました。私は、改めて、「森−
長万部間で、1号車の内浦湾側の乗務員室の窓から、景色を撮影
しても構いませんでしょうか」と言うと、車掌さんは、「別に構
いませんよ」と許可してくれたので、内浦湾側の乗務員室内へと
入り、窓を開けて撮影を開始しました。森駅を通過すると、案の
定、海側に線路がカーブする区間が多くなったので、私は、その
区間に差し掛かる度に、桜井氏になったつもりで、「トワイライ
ト」の機関車から2号車までの全編成を撮影し続けていました。
空は曇り空でしたが、その中から朝の薄日が差していて、内浦湾
には、何隻かの漁船が浮かび、背後には、駒ケ岳も見えました。
 「トワイライト」は、曇り空の中を、かつて日本最北の関所が
あった山越駅、木彫り熊発祥の地である八雲駅と、快調に函館本
線を走り、やがて、長万部町内に入ると、右側の車窓の国道沿い
には、カニ料理のドライブインなどの看板が目立つようになって
きました。朝6時10分頃、「トワイライト」は長万部駅を徐行し
ながら通過し、ポイントを渡って室蘭本線へ入っていきました。
その直後、「皆様、おはようございます。今日は8月15日です。
『トワイライト』は、定刻通りに長万部駅を通過し、室蘭本線へ
と入っています・・・・・」と、車掌さんによる「おはよう」放
送が流れました。室蘭本線に入ってから間もなく、長大トンネル
で礼文華海岸付近を通り抜けました。豊浦駅付近を通過した頃、
「ダイナープレヤデスよりご案内いたします。食堂車では、6時
45分からの回の朝食の準備ができました。6時45分からの朝食を
ご予約のお客様は、4号車・ダイナープレヤデスまでお越し下さ
い。なお、この回の朝食は、7時15分までとなっています」と、
食堂車の係員の方による案内放送が流れたので、私も、前日、乗
車直後に購入した6時45分からの朝食券を持って、食堂車へと入
り、昨日と同じく日本海側(道内では山側)の2人用テーブルに
座りました。間もなく、係員の方が、順番に、テーブルに朝食を
届けてくれました。朝食は、和定食と洋定食がありますが、私が
予約したのは、過去3回の乗車時と同じく、洋定食です。メニュ
ーは、クロワッサンのパン(バター、ジャム付き)、ハムエッグ
かベーコンエッグ、それに、トマトやレタスなどの生野菜のサラ
ダ、デザートのフルーツ、オレンジジュースかトマトジュース、
そして、コーヒーか紅茶です。今回は、メインのおかずがハムエ
ッグで、フルーツは夕張メロンとなっていました。私は、飲み物
は、オレンジジュースとコーヒーを注文しました。ディナーと比
較するとボリュームは少ないように感じられますが、列車の食堂
車で、1575円(税込価格)でリーズナブルな朝食が食べられるの
で、シティホテルやビジネスホテルでの朝食と比較しても、遜色
は見られないと思いました。朝食開始直前の午前6時43分、「ト
ワイライト」は、昨夜の新津駅以来、道内では最初の客扱い停車
駅となる洞爺駅に定刻通りに到着し、すぐに発車しました。間も
なく、進行方向左側には、2つの火山が見えてきました。過去に
何度も大噴火を繰り返している有珠山(最近では、1977年と2000
年に大噴火を起こしました)と、太平洋戦争中に有珠山の隣に誕
生した昭和新山です。車掌さんによる車内放送でも、有珠山と昭
和新山、そして、内浦湾(噴火湾)についての案内がありました
が、内浦湾の別名が噴火湾なのは、太古の昔に、有珠山などの火
山活動によってできたことに由来しているそうです。やがて、伊
達市の玄関口である伊達駅を通過すると、間もなく、室蘭湾沿い
に沿って走るようになります。そして、室蘭湾に架かる白鳥大橋
やコンビナート群が車窓に見えるようになります。その頃に朝食
を終え、朝食の代金を支払いましたが、急に、「トワイライト」
のオリジナルグッズが買いたくなったので、現在、販売している
グッズの一覧表を見たのですが、オレンジカードは在庫切れだっ
たので、携帯ストラップを購入しようとしたのですが、これも在
庫切れだということなので、結局、600 円のキーホルダーを購入
しました。食堂車を出てから間もなく、定刻通りの午前7時17分
に東室蘭駅に到着しました。この駅では、機関車の乗務員さんが
交代するので、2分間の停車となります。ホームの先端まで行っ
て、牽引するDD51の重連を前方から撮影しようとしましたが、
先頭の機関車の前頭部がホームからはみ出ていたので、撮影する
ことができず、慌てて車内に戻りました。車内に戻った直後の午
前7時19分、定刻通りに東室蘭駅を発車しました。ここから苫小
牧駅付近までは、広大な太平洋に沿って走るようになります。
 再度、サロンカーの方へ行く途中、8号車で、昨夜、サロンカ
ーにて親しくなった、大阪のOさんと彼氏に出会いました。話で
は、苫小牧駅で下車して、舞鶴からのフェリーで北海道に入る友
人たちと合流した上で、「ライジング・サン・ロック・フェステ
ィバル」の会場である石狩湾新港付近に向かうとのことでした。
東室蘭駅を出て15分あまりで、定刻通りの午前7時35分に、全国
的に有名な名湯で一大温泉郷の登別温泉の玄関口である登別駅に
停車します。この登別駅の改札口付近には、クマ牧場が有名だと
いうことなので、ヒグマの子熊の剥製があるそうです。登別駅を
発車した直後、進行方向左側の車窓には、ヨーロッパの古城を模
した水族館である登別マリンパークニクスの建物が見えてきまし
た。私は、まだ、行ったことがありませんが、いつかは、ぜひ、
ここにも行ってみたいものだと思っています。


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